~地震に強い家造り~
こんにちは!平塚メイン不動産の竹内です!
ご挨拶遅れました。皆様新年明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。
さて1月後半に新年のご挨拶をする奇行が済んだところで、早速ブログの方に参りたいと思います!
地震に強い家造り
日本は地震大国ですので、建築物は耐震性、耐久性に優れたものを作らなければなりません!
せっかく建てた家が地震で住める状態ではなくなってしまった、、
そんなことが起きてしまったら一生後悔するようなことになってしまうかもしれません。
日本の建築物の耐震基準は世界的に見てもトップクラスです!ですが、間取りや建物の形でせっかくの
耐震強度が台無しに、、そんなことが起こってしまう可能性があります!
そこで耐震の強い家とはどういう物なのかをご紹介していきたいと思います!
耐震等級
まずは耐震性の基準となる数値”耐震等級”についてお話します!
耐震等級とは、住宅性能評価・表示協会が実施している「住宅性能評価制度」において、地震が起きた際に建物の倒
壊しにくさや損傷の受けにくさを評価し、等級づけしたものです。地震に関しては、倒壊防止と損壊防止に分けてそ
れぞれに基準が設けられており、等級の数字が大きいほど地震に対して強いことを意味します。
耐震等級1
- 数百年に一度程度と、極めてまれに発生する地震(関東大震災時の東京、阪神淡路大震災時の神戸で観測された地震の揺れに相当)に対して、倒壊や崩壊等しない程度
- 数十年に一度程度と、まれに発生する地震(東京を想定した場合、震度5強に相当)に対して、損傷を生じない程度
耐震等級2
等級1で耐えられる地震力の1.25倍の力に対して、倒壊や崩壊、損傷を生じない程度
耐震等級3
等級1で耐えられる地震力の1.5倍の力に対して、倒壊や崩壊、損傷を生じない程度
耐震等級が高ければ高いほど、家の耐震性が優れていると言うことになっていますね!
どのメーカーさん、工務店さんでも耐震等級1相当の強度はあると思って大丈夫です!
耐震等級1は建築基準法と同等の耐震指数です!指数以下の建物は違法建築と考えて良いでしょう。
ただ、耐震等級がとれているから大丈夫というわけではありません。
地震は同じ揺れ方をするわけではないので、あくまで1つの「目安」程度に考えるのがよいでしょう。
家の構造体
家の重要部分である、”構造体”いわば家の骨組みについてです。
最近の家のほとんどは在来工法かツーバイフォー工法で作られています。
他にも様々な工法で家は建てられているのですが、一番多いのはこの2つの工法でしょう。
ではどのような違いがあるのか
在 来 工 法
在来工法は家を”柱”と”梁”で支える構造になります。
水平の力に対して強度を出す”筋交い(耐力壁)”を設けて構造部を組み立てて行きます。
ツーバイフォー工法
ツーバイフォー工法は、柱と梁で建物を構築する在来工法と違い、”面”で建物の支える構造になります。
結論から申しますと、”ツーバイフォー工法の方が地震に強い構造”になります。
地震の様に外からの圧力が掛かった場合
左のツーバイフォー工法は面で圧力を受け止めるのに対し、右の在来工法は線と点で圧力を受け止めることになりま
す。
棒や点で支えるより面で支える方が安定性があり、耐久性が高くなりますのでツーバイフォー工法の方が耐震性に
優れているといって良いでしょう
ただ在来工法が弱いと言うわけではありません。在来工法の耐力壁バランスや構造計算、接合部の耐震金物など進化
していますので、どちらかというとツーバイフォー工法の方が強い程度の認識で良いかと思います。
耐震・制震・免震
次に耐震・制震・免震についてのお話です。
耐震
建物の強度(を上げることで地震のゆれに耐える
……….在来工法でいう筋交い耐力壁、ツーバイフォーでいう面(構造用合板)
制震
地震のゆれを吸収することで建物のゆれをおさえる
……….制震ダンパー(揺れを吸収する装置)を構造体に組み込む
免震
地面のゆれを受け流すことで建物をゆれにくくする
……….揺れのエネルギーを受け流す装置を家と地面の間に設置する
耐震はどの家でも必ず備わっているものになりますが、制震と免震は装置を取り付けることで可能になる
ものとなっています。
揺れ具合は、耐震<制震<<<<免震ぐらいの違いになります。
ただ免震は費用がとんでもなく高いです。あと一度発動するとメンテナンスが必要で、費用がまた掛かります。
効果はすごいですが、維持するが難しいので個人的には一般住宅の免震はオススメしません。
制震までの対策で充分に効果を感じられると思うので、お財布と相談しながらどの程度まで対策すればいいか
決めるのが良いでしょう。
弱い間取り、強い間取り
家の強さは構造部や工法だけで決まるものではありません!間取りや窓の配置で大きく変わってきます。
お部屋を大きく取りたい!窓を大きく取りたい!お気持ちすごくわかります!!!!
ですが、何もなにも考えずに配置してしまうとせっかくのお家の強度が大変なことになります。
押さえるべきポイントがいくつかありますので、順を追ってご説明します。
直下率
直下率とは柱や耐力壁などが1階と2階で同じ位置にどの程度の割合で揃って配置されているかを示す数値です。
直下率60%ほどあれば地震に強い間取りといえるでしょう!
では、実際に直下率の良い間取りを見ていきましょう!
この間取りは中庭がある間取りになっております。
1.2階の外壁が揃っている間取りを総二階というのですが、総二階の間取りだとかなり直下率がよくなります。
あとは1階のLDKを仕切っている間仕切り壁が1.2階揃っていると直下率が良くなります。
外壁ラインとLDKの間仕切り壁をそろえるのが直下率の良い間取りを書くコツになりますね!
ここを揃えるだけで直下率60%近く行くと思います。
意外と気にしないで間取り書くコーディネーターさん多いのですが、この数値めちゃめちゃ大事です。
以外と考えないで間取り作ると直下率40%以下、、なんてこともあります。特に1.2階の外壁がそろっていない
間取りや、でっこみひっこみが多い間取りは注意が必要になります。
窓の配置
続いて窓ですが、窓は出来るだけ家の四隅には来ないようにしましょう。だいたいの在来工法の家(例外は除く)は
家の四隅に筋交い(耐力壁)が来ます。外圧(地震)がかかった時最も圧力が掛かるのが家の角なんです。
意識して角には壁が来るように間取りを考えていきましょう。
部屋の幅(大スパン)
お部屋を広く取りたい場合に注意が必要です。だいたいの一般住宅は1スパン910mm(尺モジュール)か
1000mm(メーターモジュール)になります。部屋の幅が、在来工法ですと、4スパン以上(4000mm)になると注意
する必要があります。ツーバイフォー工法ですと、5スパン以上(5000mm)になると注意が必要です。
柱と柱の間には必ず梁があるのですが、スパンが広くなると一本の梁にかかる重量が大きくなってしまいます。
1つの梁に掛かる重量が大きくなると強度も弱くなるので、梁を太くしたりしなければいけません。そうすると不自
然にその部分だけ天井から梁が飛び出ていたり、梁が太くなることで天井裏に収まるはずだった配線が納まらなくな
り照明計画に支障が出ることもあります。価格も上昇します。
というように耐震の他にも問題が出てくる場合があります。耐震とあわせて注意するべきですね。
先ほどの間取りで見てみましょう。
※尺モジュール(1スパン910mm)で間取りを書いてます。
LDKのスパンを”4スパン(4000mm以内)”に納めていますね!
これならば梁に掛かる負担は許容範囲内でしょう!梁を太くして余計な変更計画はしなくて済みそうですね!
まとめ
いかがでしたか?
冒頭でも言いましたが、日本は地震大国です。地震に強いお家を作るのに耐震等級がとれるかとれないかは非常に
大事な事になります。ですが、耐震等級をとれているから安心!というのは危険です。あくまで耐震等級は”目安”
と考えるのが良いでしょう。
工法、制震免震装置、間取りや窓配置など地震に備えて考えることは多くあります。
自分がどこまでもとめているかを吟味しながら、地震に負けない強い家造りをしていきましょう!!!